みんみんのブログ

スローに生きよう

佐々木常夫さんって凄い!

 長男は自閉症。妻は病気で入退院を43回も繰り返す。そんな家庭環境のなか、多忙な仕事と家事、育児、看病を両立させただけでなく、企業のトップに上り詰めた東レ経営研究所社長の佐々木常夫さんをご存知でしょうか。

 彼はワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)のシンボル的な存在として本を出せばベストセラー、講演などでも引っ張りだこです。計画性重視で残業なしの働き方を伝授され、多くのサラリーマンに向け本を出版されていますが、私のような主婦にも共感できることが多く、お会いしたことないけれど、とても尊敬しています。私も毎朝早起きして、長男のお弁当を作っていますが、彼もなんと毎朝5時半に起き、3人分のお弁当を作って出勤して、午後6時には会社を出る生活を送ってこられたとか。

 佐々木さんにとって、家族とは無条件で守らなければならない存在でした。当初はそういった家庭の事情は話さなかったそうですが、奥様が自殺未遂を図ったとき、「このままでは死に目に会えない」と全部オープンにしたそうです。

 私も次男が自閉症ということは、オープンにしています。けれど、敢えて話さない人も多いのではないでしょうか。佐々木さんに共感したのは、彼が病気や障がいを持つことは恥ずかしいことでも何でもないと話してらっしゃること。結局皆が等しく持っているリスクなのですね。全国に鬱病患者は500万人、自閉症者は100万人いると言われていますから。身内にそういった方がいると話すことができるだけでも、だいぶ肩の荷が降りると思いますね。

 主婦の仕事はマネージャーと一緒です。マルチタスクですから、主婦の仕事も「計画性」、「効率」、「時間の増大」を意識しないと一日24時間では足りません。そういった意味でサラリーマン向けに書かれた佐々木さんの本ですが、実は主婦の私にも学びが多い本なのです。

 ただ、実は私はうつになってしまった奥様の気持ちもよく分かります。自閉症の子供を育てることは本当に大変です。佐々木さんご自身は仕事で自分の力や努力の結果が形として残せたから、気持ちの切り替えにもなったのだと思います。母親は、人に預けない限り、一日中子供に向き合う場合も多く、なかなか気分の転換ができません。自閉症の子供の子育てはそれこそ、頑張っても頑張っても努力の結果が必ずしも形としては残らない。それが母親を追い詰めるのです。遺伝性の障がいだとドクターにもハッキリ私の場合言われましたから、自分が悪いと自責することも多くなりました。うつになるな、と言われても難しいと思います。あまりにも何事も出来すぎるご主人であったことは、妻の立場にたてば、それはある意味「自分ってダメな妻で母親」という思いを強めてしまうのでしょう。その気持ちはよく分かります。

 佐々木常夫さんに関しては、本当にもっと話したいですが、今日はこれまでとします。

では、また次回。ごきげんよう、さようなら。