みんみんのブログ

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”ひとつひとつ、違っていい"〜プロフェッショナルと障がい者のコラボレーションの「ショコラボ」の話を聴いてきました!

昨日、チョコレート工房「ショコラボ」の運営責任者の伊藤紀幸さんの講演を拝聴しました。次男が特別支援学校に通っているため、この好チャンスに恵まれました。講演会には障がい者のお母さん400名ほどが朝早くから集まり、盛況でした!

障がい者の就労支援を目的とした「ショコラボ」の有名ショコラティエが監修するチョコレートは、今では百貨店でも人気で、販路は着実に広がっているそうです。

伊藤さんは三井信託銀行ムーディーズジャパンなど金融ビジネスの最前線におられた方です。なので、講演は非常に分かりやすく、「もっと聞きたい!」と「また、聞きたい!」と思いました。

最初は自分たちの死後、知的障がいのある長男にお金を残さなければと考えておられたそうですが、その思いは障がいを持つすべての人々のために「安心して暮らせる仕組みを作りたい」という決意に変わっていったそうです。そして会社を辞めて独立し、不動産鑑定の会社を設立し、作業所開設の準備を始めたそうです。

ヤマト運輸小倉昌男さんが私財のほとんどを投げ打って、晩年障がい者の就労支援のため福祉を変える経営をされ、「スワンベーカリー」を経営されたことは有名ですが、伊藤さんは「私の履歴書」で小倉さんの話に刺激を受け、「自分だけが良ければそれでいいのか?何かみんなのためにもなることを。お金でなく仕組みを残していきたい」と考え、この道に進まれたそうです。「私は息子に会えたから、人生の幅が大きく変わりました。まさかこの自分がチョコレート屋になるとは思ってもみませんでしたね(笑)」

普段お気楽な投稿ばかりフェイスブックにしている私ですが、実際の毎日は、障がい児(次男)の母としてそれこそ試行錯誤、七転八倒の毎日を送っています。普通のお母さんの何倍も努力しているのに、道が開けない。そう悩んでいる時でしたから、そんな時に聞いた伊藤さんのお話は心に沁みわたるものでした。そして、元気と勇気を与えていただきました。

「親御さんがもっとゆったりといきましょう。でも社会人生活に向けての準備も日々行っていきましょう」という具体的なお話はとても役に立つものでした。

そして、伊藤さんがショコラボ経営から学んだことは

(1)決意すること、他責でなはく自責の大切さ
(2)コーチングの大切さ 内発的動機付けが大事。

この講演を本当に聞いた方が良い方たちはもしかして、企業の経営者の方たちだったかもしれません。
実際、経営者の会などで講演されることもあるそうですが。
伊藤さんは経営のプロフェッショナルですから、それこそ、ミッションや企業理念の説明も明確にされていましたが、
人材育成が抜群なのです。たとえば、障がい者の社員が失敗したとき、「何度言ったらわかるの?」の他責でなく、
「どうすればできるようになるか?できる方法を工夫して考えてみよう」という視点をもつことができるようになったそうです。

つまり、
◎【教える】のではなく、【内発的動機付け】を引き出すこと。
◎【諦める】のではなく、【やれる方法が見つかっていないだけ】と捉えること。

もっと伊藤さんのお話を聞きたかったですね。
伊藤さん、元気と勇気をありがとうございました!